リノベで「こうすればよかった」を減らすために ── 大工歴30年の現場から
2026-06-27
[前回の記事](/blog/renovation-umaiku-iku-3-points)では、リノベがうまくいく人の共通点をお伝えしました。
今回は逆に、仕上がりに後悔が残りやすい進め方について、30年の現場経験からお話しします。
金額だけで判断すると、見えない部分にしわ寄せが来る
リノベーションは安い買い物ではありません。少しでも費用を抑えたい気持ちは当然です。
ただ、金額だけを見て「ここを削ろう、あそこも削ろう」と進めると、本来削ってはいけない部分まで手が入ってしまうことがあります。断熱材を薄くする、下地処理を省く——目に見えない部分ほど、住み始めてから効いてきます。
目先の数万円を節約して、数年後に数十万円の修繕費がかかる。現場で何度も見てきた光景です。
費用を抑えること自体は悪いことではありません。大事なのは「どこを削ってよくて、どこを削ってはいけないか」を、現場を知っている人間と一緒に判断することです。
「全部叶えたい」より「何を優先するか」
雑誌やSNSで見た写真のように仕上げたい。その気持ちはよくわかります。ただ、築年数や構造、予算には現実があります。
全部を100点にはできなくても、暮らしに合った80点の家は作れます。大切なのは「自分たちにとって何が一番大事か」を決めること。それが決まると、迷いが減り、判断がブレなくなります。
打ち合わせで話しておくほど、現場が安心になる
工事が始まる前に、疑問や不安をできるだけ打ち合わせで出し切っておくこと。それが、現場の仕事を気持ちよく進める一番の近道だと思っています。
「これでいいんだろうか」という不安を抱えたまま工事が始まるより、「あとは任せます」という状態で入ってもらえると、職人は持っている技術を全部出せます。信頼されると、期待以上のことをしたくなるのが職人です。
途中で気になることが出てきたときは、いつでも声をかけてください。
営業マンの言葉にも注意
リフォーム会社の営業マンが「安くできますよ」と軽く言う場合、少し立ち止まってみてください。安くするには理由があります。材料を落とすか、工程を省くか、職人の手間賃を削るか。
デザインの話ばかりで構造や素材の話をしない営業マンにも注意が必要です。見た目はすぐに作れますが、見えない部分が住まいの寿命を決めます。
もうひとつ、現場から見てわかることがあります。自社の職人に対する態度が雑な営業マンがいる会社は、工事の質にも表れやすい。職人を大切にしている会社かどうかは、ひとつの判断材料になります。
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リノベーションは、お客様と職人の共同作業です。いい住まいは、お互いの信頼から生まれます。
もし何から始めればいいかわからない、という方は、まず実務家に話してみてください。急かしたり、売り込んだりはしません。
[実務家に相談する(予約制)→ /consult](/consult)
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*この記事は、自身の現場経験をもとに構成しています。*