お風呂の交換だけのはずが ── 解体して見えた、家の本当の状態
2026-06-30
お風呂の交換だけのはずが ── 解体して見えた、家の本当の状態
「お風呂が古くて寒いから、新しいユニットバスに交換したい。」
リフォームの相談でした。設備の交換だけで済むなら、工期も費用も抑えられます。
解体してみたら
いざ古いお風呂を解体してみると、想定していなかったものが出てきました。
長年の水漏れや結露で、土台の木材が腐っていた。さらに、シロアリの被害にも遭っていた。
表面の設備だけピカピカにしても、数年後に家が傾いたり床が抜けたりしたら意味がありません。
リフォームのつもりが、リノベーションに
腐った柱や土台をしっかり直し、床下に断熱材をきっちり入れる。家の寿命と性能を根本から立て直す工事をご提案しました。
土台を組み直したあとは、湿気に強い素材を選び直します。壁には調湿性のある漆喰や珪藻土を使い、床下の通気も見直す。設備を新しくするだけでなく、同じことが二度と起きにくい構造に作り変える。それがリノベーションの本来の意味だと思っています。
お客様にとっては「お風呂を新しくするだけ」のつもりだったはずです。費用も工期も、当初の想定より増えます。その説明は簡単ではありません。
でも、見えないところを見なかったことにして、きれいな設備だけ載せて「完成です」とは言えません。見えないところこそ嘘をつかず、手を抜かない。現場の人間として、これは鉄則だと思っています。
表面だけを見ていては、わからない
この話は、リノベーションとリフォームの違いを考えるときに大事な視点を含んでいます。
お客様が「リフォームで十分」と思っていても、解体してみないとわからないことがある。逆に「リノベーションしたい」と思っていても、実はリフォームで十分なこともある。
どちらが正解かは、言葉の定義では決まりません。現場を見て、構造を確認して、暮らしの先を考えて、初めて判断できます。
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*この記事は、自身の現場経験をもとに構成しています。*